セレクトショップのバイヤーは何を見て服を選ぶのか

「どうやって仕入れるものを決めているんですか?」という質問をいただくことがあります。答えは単純で、「3年後も着たいと思えるかどうか」です。ただ、それを判断するために見ているポイントはいくつかあります。
まず素材を触る
ショールームに入ったとき、最初にやることは素材を触ることです。写真やカタログではわからない、実際の手触りと重さを確認します。薄すぎるもの、ペラペラしたものは、どんなにデザインが良くても仕入れません。
素材の次に見るのは縫製です。縫い目が均一かどうか、ほつれやすそうな部分がないかを確認します。特に袖付けと裾の始末は、着用と洗濯を繰り返したときの耐久性に直結します。
「誰が着るか」を具体的に想像する
Nova Pantherで買ってくださるお客さんの顔を思い浮かべながら、「この人が着たらどうなるか」を考えます。抽象的な「ターゲット層」ではなく、具体的な一人ひとりを想像します。
たとえば、仕事の打ち合わせに着ていけるか、休日に着て友人に何か言われそうか。そういう具体的なイメージが浮かばないアイテムは、仕入れません。
価格と品質のバランスを見る
仕入れ値と売る値段のバランスも見ます。お客さんが「この値段なら買う」と思える価格にできるかどうかを、仕入れの前に計算します。
高すぎても売れないし、安すぎるとブランドの価値を下げてしまう。そのため、価格帯は仕入れの前によく考えます。
買い付けは毎回、緊張と楽しさが混ざった感覚があります。「これは絶対いい」という確信と、「売れなかったらどうしよう」という不安が同時にあります。その両方と付き合いながら選んでいます。